3連覇した藤井聡太叡王=岩手県宮古市(日本将棋連盟提供) 将棋の藤井聡太叡王(20)=棋聖・竜王・王位・棋王・王将との6冠=が28日、岩手県宮古市で指された第8期叡王戦五番勝負第4局で2度の千日手成立による指し直しの末、挑戦者の菅井竜也八段(31)を90手で下し、対戦成績を3勝1敗として3連覇を果たした。
2度の千日手指し直しは昨年6月3日の棋聖戦第1局以来約1年ぶり。午後9時過ぎ、激闘を終えた藤井叡王は「途中から激しい攻め合いになったが、進んでみるとこちらの攻め駒が少なく、上手く行ってないかなと感じた。その後、端を攻めていく展開になり、非常に際どかったと思うが最後に抜け出せた。後手2九龍から積み筋が見えたので勝ちになったかなと思った」と振り返った。
自身のタイトル戦で初めて振り飛車党の挑戦を受けた対抗形シリーズとなったが、「相穴熊になった将棋が多かったんですけど、中盤から終盤にかけて上手くうまく距離感をつかめないところがあったと思うので、そのあたりが課題。全体を通しても苦しいシリーズだったので、その中で結果を出せたことをうれしく思う」と話した。