八回2死一塁で降板する阪神・才木浩人=甲子園球場(撮影・沢野貴信) (セ・リーグ、阪神4ー1巨人、8回戦、阪神6勝2敗、28日、甲子園)阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(54)は阪神・才木浩人投手(24)を絶賛すると同時に、八回の続投については疑問を呈した。
才木はカーブをうまく使っていた。ウイニングショットは真っすぐとフォークだが、そこに交えた遅い球が打者にとってすごく邪魔になっていたようだ。タイミングをずらすためのアクセントになって、巨人打線は秋広の本塁打以外、捉えることができていなかった。七回に3点を勝ち越した時点で交代させるべき。八回に先頭打者を出したタイミングでの交代でもいい。八回は真っすぐは引っ掛かり、フォークはすっぽ抜けてしまっていた。惰性の1イニングは不要だ。
シーズンは長いので、投手はいいイメージを持ったまま交代させてあげることが重要。救援陣は登板間隔が空いている投手もいたし、日曜日の試合だったから翌日は休養日。救援投手を投入できる日だった。さらにいえば救援陣の連投は避けたいが、その一方で登板間隔を空け過ぎないことも大事だ。
チームとしては最高の状態で交流戦に突入できる。まだ経験という点では不安な部分を持つ投手がいるのも事実。つまり、打たれたら交代させやすいと考えればいい。交流戦をうまく乗り切れば、一気に「アレ」への視界は広がるだろう。