ボウチー監督は頭の大きさも中身もメジャー屈指の名将だ(USA TODAY) トップが代わると組織が変わる。米大リーグのア・リーグ西地区で首位を走るレンジャーズは、昨季まで6年連続で負け越していたが、昨オフの監督交代で一変した。
「毎年勝てるチームにしたいという球団のビジョンに賛同し、それを担いたいと思った。レンジャーズを率いるのを楽しみにしている」
3年契約を結んだ昨年10月の就任会見で、4年ぶりにユニホームを着ることになった理由を語ったのはブルース・ボウチー監督(68)。1995―2006年にパドレスを率いて951勝、07―19年にはジャイアンツで1052勝を挙げており、来月にも通算勝利数で歴代10位に浮上する。特にジャイアンツでは5年間で3度もワールドシリーズを制しており(10、12、14年)、将来の殿堂入りが確実視されている。
実はこの名将には、いささか不謹慎な取材をした思い出がある。ヤンキース担当時代に米記者と、松井秀喜選手のヘルメットのサイズ「8」(63.5センチ)がチームで一番大きいと話題になった。大リーグ最大の頭の持ち主はボウチー監督という情報を得て、直撃したのだ。
サイズは松井選手を上回る「8・1/4」(65.5センチ)。嫌な顔もせずに、現役時代のエピソードまで明かしてくれた。トレードされた際、移籍先に自身のサイズがないので、旧所属球団で使用していたヘルメットを持参。色を塗り替えてもらい、新しいヘルメットが届くまでかぶっていたという。