5月13日の中日戦で来日初勝利をあげたヤクルト・ピーターズ(右)。左は高津臣吾監督 ヤクルトの新外国人、ディロン・ピーターズ投手(30)=前パイレーツ=が5月13日の中日戦(神宮)で6回を6安打無失点とし、来日初勝利を挙げた。
最速150キロ超の直球と変化球を巧みに操るメジャー通算13勝左腕。先発ローテーションの一角として期待され、開幕からローテ入りを果たした。今季は5月25日時点で5試合に先発し1勝0敗ながら、防御率は1・65と好投している。
活躍を後押ししているのが、米国時代からお気に入りだったという日本食だ。寿司、しゃぶしゃぶ、焼肉…。来日した夫人とともに数々の料理に舌鼓をうったが、特にハマッたのが油そば。「シンプルに味が好き。行った店には辛いのがあって、その辛さが気に入っています」と笑顔を見せる。
ピーターズ(左)は食も言葉も日本に適応。右はサイスニード試合中もベンチでノートをつけるなど、勉強熱心な左腕。通訳や同僚の木沢、小川らから日本語も教わっているところで、最近覚えた言葉は「明後日」「お疲れ」。「通訳なしでも会話できるように、少しずつ勉強しています。あとは野球用語を勉強しています」とまだまだ吸収するつもりだ。日本独特の鳴り物応援も「大きな声援をいただけるのは気に入ってます。声援が大きい方が好き。(相手の応援は)僕のために応援していると思って(投げています)」と笑う。
ヤクルトは5月14日の中日戦(神宮)を最後に白星がなく、1分けを挟んで今季2度目の7連敗中(25日時点)。借金8の5位に沈んでいる。苦しい戦いは続くが、日本に溶け込む新助っ人が何とか浮上のきっかけとなる。(箭内桃子)