ミズノオープン第2日(26日、岡山・JFE瀬戸内海GC=7461ヤード、パー72)プロ5年目で初の首位から出た安森一貴(25)=オータニ広尾=が5バーディー、ボギーなしの67で回り、通算14アンダーで午前組の66人がホールアウトした時点では単独首位を守った。ツアー7試合目の安森は2オンに成功した2番(パー5)で最初のバーディーを奪い、続く3番(パー3)もグリーン奥ラフから10メートルを沈めるなど前半だけで4バーディーをマーク。後半のバーディーは残り165ヤードの2打目をピンそば20センチにつけた13番(パー4)だけだったが、ボギーを打つことなく着実にスコアを伸ばした。
大商大高から関西学院大社会学部に推薦で進学。「将来はメディア関係の仕事に就きたいと思っていたので、就職のために関学に決めました」とプロになる気持ちはなかったという。だが、3年時の2018年に「日本学生」で3位に入るなど、「試合で結果を残せるようになって気持ちが変わった」とゴルフを仕事にすることを決意した。4年時にQT(予選会)に挑戦してプロ転向。21年の「関西オープン」でプロデビューを果たし、ツアー7試合目の今大会でビッグチャンスが到来した。「きょうも昨日と変わらず普段通りにやれた。ティーショットが悪かったので、しっかり修正したい。こんないい位置で決勝ラウンドを回れるのはすごく楽しみです」。上位4人には7月の「全英オープン」の出場権も与えられる。体重が50キロ台だった高校時代はキリッとした甘いマスクで「王子」と呼ばれた25歳は「全英は意識せずに一つ一つやっていきたい。緊張するのは多分、スタートホールだけ。あとは気持ちよくプレーしたい」と体重75キロとなった今も変わらないさわやかな笑顔を振りまいた。