三回、左中間へ本塁打を放った大谷。胸元付近に来た高めのボールを振り抜いた(共同) 【アナハイム(米カリフォルニア州)24日(日本時間25日)=丹羽政善通信員】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)は本拠地でのレッドソックス戦に「3番・DH」で出場し、三回に4試合ぶりの12号ソロを放ち、アメリカン・リーグトップを走るヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(31)らに2本差と迫った。チームは7―3で勝利し4連勝。レッドソックスの吉田正尚外野手(29)は「3番・DH」で出場し、4打数1安打1得点。レ軍は4連敗となり、〝侍対決〟第3ラウンドは両軍の勢いの差がくっきりと出た。
ホームの大歓声を受けた白球が、左中間へグングン伸びる。試合中に小雨が降った前日に続き、この日のアナハイムは曇り空。大気には湿気が含まれて飛距離に影響が出ていたが、大谷はどこ吹く風だ。4試合ぶりとなる飛距離398フィート(121・3メートル)の12号ソロにネビン監督が舌を巻いた。
「大きい一発だった。きょうは打球があまり飛ばない感じだったが、翔平には関係がなかった」
4―0で迎えた三回1死。左腕パクストンが投じた84マイル(約139キロ)のカットボールを振り抜く。胸元付近に浮いたボール球だったが、第1打席で空振り三振を喫した球種をスタンドにほうり込んだ。今季51試合目で12本は、34本の昨季を上回る38本ペースだ。
観客のド肝を抜いた一発は、4月9日のブルージェイズ戦で菊池から放って以来となる逆方向へのアーチ。ア・リーグの5位の12本塁打で、同リーグ最多のジャッジ(ヤンキース)らに2本差とした。2021年は46本塁打を放ったが、ゲレロ(ブルージェイズ)、ペレス(ロイヤルズ)に2本及ばず、リーグ3位に終わった。日本選手初の本塁打王を射程に捉えた。