ファミリーを守るために戦うドミニク(ヴィン・ディーゼル)。その荒々しさ、55歳の年齢を感じさせません©Universal Studios.All Rights Reserved. 「ワイルド・スピード」シリーズ第10作。最終章にふさわしく、〝いや、いま、絶対クラッシュしたやん!〟とツッコミたくなるほどの壮絶カー・アクションの連続で2時間21分は「あっ」という間です。が、完結編は早くて2年後やて!?
4月21日に公開された「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-」。関西ではマスコミ向け試写が3回あったんですが、最終日だけ完結編「-決戦-」(6月30日公開)と2本立てで行われ、当方、そこで見せていただきました。
それぞれの上映時間は約90分。〝つづく〟的な「-運命-」をごらんになった方はメチャクチャ悶々とした日々を過ごされてるでしょう。いっそ、インド映画「RRR」みたいに3時間1本勝負でよかったかも?
とはいえ、後編までのスパンは2カ月。待ちに待って「-決戦-」を見たときの満足感は保証できる好仕上がりです。
さて、そこで本作。ファンなら序盤でちょっぴりジ~ンとくるはず。ポール・ウォーカー(享年40)の雄姿が銀幕によみがえります。
ブラジル・リオを牛耳る麻薬王レイエスが警察の証拠品倉庫に隠した闇金1億ドル入り金庫を、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)と元FBI捜査官のブライアン(ウォーカー)がチャージャーSRT-8でけん引して強奪し、街中を爆走。第5作「ワイルド・スピード MEGA MAX」(2011年)のクライマックスです。
なぜに? 今回、ドミニクの愛するファミリーに立ちはだかるのが、このときに殺されたレイエスの遺児、ダンテ。前出の場面に居合わせてて、以後12年間、殺すより「苦しめる」ためにドミニク一派を調べつくしてたという設定です。
復讐劇の手始めが、8作目「ICE BREAK」(17年)から登場したサイバーテロリストのサイファー(シャーリーズ・セロン)の襲撃。ダンテは、前作「ジェットブレイク」(21年)でドミニクの実弟ジェイコブ(ジョン・シナ)も味方につけてたファミリー最大の敵サイファー一派を逆に「苦しめる」ことで、憎きドミニクに宣戦布告しよった。
「アクアマン」のジェイソン・モモアふんするダンテが、あっさりサイファーの上位に立った時点でモヤモヤっとはしました。しかし、それを忘れさすのがロス、リオ、ロンドン、ポルトガルと舞台を移しながらドミニク一派を窮地に追い込んでいくド迫力バトル。これは映画館でないと堪能できません。
ところがです。余分な知識は入れずに最終章やと信じて見てたもんやから、ネタバレ厳禁の〝サプライズ人事〟も含むエンドクレジットが上がり出した時点で、あ然…。
〝つづく〟やん!! 完結編は25年公開予定? さらにヴィンちゃんは「2部作になるかも」と公言してるやて!? 2年後…ダンテの復讐劇を復習必至やがな。(笹井弘順)