海賊船のセットで「船長は私~!!」とノリノリだったユーミン。50周年を迎えても勢いは止まらない=横浜市西区
ギャラリーページで見るシンガー・ソングライター、松任谷由実(69)が14日に横浜・ぴあアリーナMMで自身最大規模のアリーナツアー公演を行った。13日に同所でスタートしたツアーは、18カ所54公演で計約57万4000人を動員予定。巨大な海賊船が置かれたステージに登場した歌姫は「もちろん船長は私~!!」とシャウト。代表曲「リフレインが叫んでる」「真夏の夜の夢」などを熱唱し、約9000人を歓喜させた。
横浜の新たな音楽の聖地でレジェンドが躍動した。会場が暗転して船の甲板をイメージしたステージ上に海賊姿のユーミンが登場。リフトに乗って高さ約13メートルの見張り台で名曲「心のまま」を熱唱すると、約9000人ファンのボルテージは早くも最高潮に達した。
松任谷は「ようこそ~!!」と叫び、「今回の旅では皆さんに海賊船に乗っていただきます。もちろん船長は私~!! どうか最後までごゆっくり!!」と笑顔を見せた。
昨年7月にデビュー50周年を迎え、勢いそのままに突入した4年ぶりのアリーナツアーは18カ所54公演で計57万4000人を動員予定。荒井由実時代から今年2月までの公演数は2541公演、総動員数は875万5782人を誇るが、今回は40公演、40万人を動員した45周年ツアーを上回るキャリア最大規模だ。
この日は公演テーマ「The Journey」の世界観を再現した全長33・2メートル、高さ13メートルの巨大海賊船を模したステージで、「今回の旅はある新米船乗りが残した日記を元に皆さんと旅をしたいと思います」と自身の音楽人生を重ねながらコンセプトを説明。
「あの日にかえりたい」「埠頭を渡る風」「やさしさに包まれたなら」などヒットナンバー尽くしでファンを楽しませ、名曲「LOVE WARS」では巨大ドラゴンに乗ってパフォーマンス。代表曲「真夏の夜の夢」では火の玉が上がる中、ダンサーが踊り回るド真ん中でパワフル熱唱し、ユーミンの真骨頂ともいえるエンターテインメント満載の演出で約2時間半を駆け抜けた。
最後に「私はいつでもどこでも新米の船乗りのようでいたい。見るもの聞くもの感じるものが常に新鮮でありたい」と瞳を輝かせ、「次の航海でまたお会いしましょう!!」と再会を約束。ユーミンの船旅は続く。(納村悦子)
★12・28千秋楽までの合間にラジオレギュラーも継続
ツアーは12月28日の名古屋・日本ガイシホールの千秋楽まで続き、合間にレギュラーを務めるTOKYO FM「松任谷由実のYuming Chord」(金曜前11・0)やニッポン放送「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」(毎月1回、金曜後10・0)に出演。今年は多忙な一年を走り続ける。