6回表を終え、ベンチに戻るDeNA先発のバウアー=ハードオフエコスタジアム新潟(撮影・荒木孝雄) (セ・リーグ、DeNA2-9巨人、6回戦、3勝3敗、9日、新潟)バウアーはこの程度の投手ではないと信じたい。まだ調整が万全ではないと捉えている。
ストライクとボールがはっきりして、変化球は高めに抜ける。丸、大城卓、門脇らの左打者にことごとく痛打された。直球も前半は走らず、岡本和に本塁打された。変化球は低めに決まらないまま終わり、直球に勢いが出たのは中盤からだった。
「投げる科学者」と称されるだけに本来、試合の中での修正能力は高いはず。できなかったということはつまり、調整の問題ではないだろうか。
クイックモーションはそこそこのレベル。それでいて梶谷と門脇に二盗を許した。どこかに癖がある? 足を気にして投球に影響した? 相手も研究してくるだけに、気になるところではある。
ただ、メジャーの投手は開幕からのスタートを重視するのではなく、シーズンをトータルで考えるもの。今のバウアーに照らしてみると、キャンプからオープン戦に入ったくらいの段階か。調整も含めて今後、さまざまな課題をクリアしていくだろう。(サンケイスポーツ専属評論家)