六回、浜田の打球を処理し、素早く三塁に送球するノイジー(撮影・松永渉平) (セ・リーグ、ヤクルト4-2阪神、6回戦、阪神3勝2敗1分、30日、神宮)5月も守り勝て-。阪神はヤクルトに2-4で敗れ、連勝は3でストップした。4月最終戦は黒星となったが、サンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(79)は「連敗しない野球が実践できている」と評価した。5年連続リーグワースト失策の守備はここまで2番目に少ない「9」。土井氏は春季キャンプ以来、岡田監督が掲げた守りの野球が浸透しているとし、5月以降のキーマンには青柳&西勇の実績十分の先発コンビを指名した。
一走・並木をタッチアウトにした一回にヤクルト先発・吉村を崩せなかったのが響いての敗戦だ。立ち直った二回以降は、あの投球をされたら攻略は難しかった。チームが3試合連続完封という流れできていただけに、勝って4月を締めくくりたかったが、貯金3は「上々の滑り出し」と評価していい。この先も、大きな連敗が考えにくい野球ができている。
投手を中心とした守りの野球が実践できている。それが好スタートの最大の要因だ。「余計な点を与えない」「1点を防ぐ」。岡田監督の目指す野球が浸透している。キャンプから守りに重点を置き、徹底的に練習した成果だろう。
この試合も二遊間での併殺がしっかり取れていた。六回に左前打で一走が三塁を狙ったシーンも、ノイジーが正確な返球で刺した。余分な進塁を許さないプレーだ。五回に佐藤輝の失策が失点につながったが、昨年までのチーム全体の守乱を思えば、まずいプレーは激減している。