ヤクルト・奥川恭伸投手(22)が18日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(戸田)で実戦に復帰することが17日、分かった。昨年3月29日の巨人戦(神宮)以来、385日ぶりの実戦登板は先発で1イニングとなる見込み。今季こそ1軍復帰を果たし、2021年以来、2シーズンぶりの白星をつかむ。
ついに、このときが来た。誰もが待っていた。16日に22歳の誕生日を迎えた奥川が18日のイースタン・リーグ、ロッテ戦で実戦復帰する。2軍ながら385日ぶりに公式戦のマウンドに先発として立ち、1イニングを投げる見込みだ。
昨年の本拠地開幕戦となった3月29日の巨人戦に登板し、右肘を痛めて4回1失点で降板。その後はノースローの期間を挟みながらリハビリを進めた。今春のキャンプでは座った捕手を相手に投球。着実に前に進んできた。
昨年の巨人戦からちょうど1年後の今年3月29日には、埼玉・戸田球場で実戦形式の投球練習に臨んだ。打者2人に計30球を投げ、安打性の当たりは4本。右腕は「ここまで順調に来ている。久しぶりに打者を相手に投げて、景色が違った」と振り返り、高津監督は「徐々に、少しずつでも前進してくれたら、それでいい。バッターに対して投球できたところが少し前進したところ」と評価していた。
奥川の実戦復帰は大きな意味を持つ。球団初のリーグ3連覇を目指すチームは4連敗中で、首位・広島とは1ゲーム差の4位。長いペナントレースを見据えたとき、リーグトップのチーム防御率2・05を誇る投手陣の厚みが増せば覇権争いで優位に立つ。
石川・星稜高から入団2年目の2021年に9勝を挙げ、同年のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ(対巨人)では完封勝利を飾って同シリーズMVPに輝いた。ポテンシャルは誰もが認めるところ。背番号が11から18に変更となり、心機一転で臨むシーズン。18日の登板が、完全復活に向けた大きな一歩となる。