ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本代表「侍ジャパン」を率いて3大会ぶり3度目の世界一に導いた栗山英樹氏(61)が10日放送の日本テレビ系「しゃべくり007 2時間スペシャル」(後9・0)に出演。WBC後、初バラエティーで侍ジャパンの裏側を語る中で、負傷した源田壮亮内野手(30)を決勝戦まで起用し続けた舞台裏を話した。
源田は1次リーグ韓国戦で走塁の際に右手小指を骨折。その後は、テーピングで固定して戦い続け、決勝戦でもフル出場して日本の世界一に貢献した。
出演者から源田の話を振られた栗山監督は、韓国戦での負傷直後に〝絶対これでもやるんだ〟とすさまじい集中力を見せていた源田の姿を回想。その翌日、けがについて源田と直接言葉を交わした際には「この日の丸に僕はどれだけの思いで来たか」と熱い思いを伝えられたという。
「(源田の)話を聞いたら、もう感動しちゃって。『自分の体どうなってもいいから侍勝つんです』ってそういう感じなんですよ。小指で野手なんで、多少無理してもって自分の中でも感覚があったので『分かった。その代わり、俺はけがしたことを忘れるからね』って言った。もう全部のサイン出しました」と2人のやりとりを明かした。
「どっちがチームのためになるんだろう、源ちゃんのためになるだろう」と源田を残すべきか葛藤もあったそうだが、他の選手やスタッフたちからは「分かってますよね、監督。絶対外さないですよね」という雰囲気を感じたという。一方で、栗林良吏投手(26)=広島=を腰の張りで1次リーグ終了後に離脱させたことについては「ただ、ピッチャーの場合はホントに大きな故障につながる可能性があるので、栗(林)には申し訳なかったですけど外しました。これは僕が決断しなきゃいけなかったので」と説明し、「源ちゃんは源ちゃんが出た方が勝つと思いました」と源田を最後まで起用した背景を語った。