サッカーの元日本代表MF本山雅志が1日、現役引退を発表。43歳でピッチを去ることを明らかにした。
この日、古巣・鹿島の本拠地カシマスタジアムで行われた鹿島―広島の試合前のトークイベントに、かつての戦友の中田浩二氏と出演。対談の中で中田氏から「(サポーターの)みなさんが気になるところ。今後をどうするのか」と質問された本山は「サッカーしかやってこなかった。ほかのことにチャレンジできる。このクラブが好きなのでほかに一緒にできることがあれば」と返答。「選手として一区切り?」と聞かれると「はい。そうです」と引退を発表した。
高校3年時、1997年度の高校選手権で本山は東福岡の選手として出場。決勝では中田氏のいる帝京(東京)と雪の中で激突。2-1で勝利した。その後、鹿島に加入し本山と中田氏はチームメイトととなり、99年にU-20(20歳以下)W杯の前身、ワールドユースで同氏とともにU-20日本代表の準優勝に貢献した。鹿島でともに戦った中田氏が同席する中で引退を発表し、イベント後、サポーターから「モトヤマ! モトヤマ!」とコールが湧き上がった。
■本山雅志(もとやま・まさし) 1979(昭和54)年6月20日生まれ、43歳。福岡県北九州市出身。東福岡高3年時に全国高校総体(インターハイ)、全日本ユース、高校選手権と史上初の「高校3冠」を達成。98年鹿島に入団し、背番号「10」を背負う。15年まで鹿島でプレーし、16年から当時J2北九州へ移籍。20年は無所属となり、21年からマレーシア2部のクランタン・ユナイテッドに移籍した。各世代の日本代表では、99年にワールドユース選手権準優勝に貢献。2000年シドニー五輪代表に出場し、同年6月18日の親善試合ボリビア戦でA代表デビュー。国際Aマッチ通算28試合無得点。