練習前、WBC優勝の記念にシャンパンの巨大ボトルがプレゼントされ、記念撮影する村上(左から3人目)、山田(同4人目)ら(撮影・今野顕) ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が28日、神宮球場での1軍ナイター練習に合流した。練習前にはチームから世界一の祝福を受け、高津臣吾監督(54)からワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表メンバーへ巨大シャンパンのプレゼントも。打撃練習では柵越えを連発し、31日の広島との開幕戦(神宮)へ万全な状態をうかがわせた。
村上(左)は高津監督の見守る前でバットを振り、状態の良さをうかがわせた(撮影・今野顕)慣れ親しんだ神宮の夜空に、何度もアーチを架けた。村上が1カ月半ぶりに1軍練習に合流。気持ちよさそうにバットを振り、快音を響かせた。
「どこでやっても野球は楽しいです」
打撃練習では51スイングで11本の柵越えを披露。バックスクリーンに2本たたき込むなど、豪快な弾道で万全な状態をうかがわせた。練習前には高津監督から村上ら侍メンバーへ、9リットルの巨大シャンパンの贈呈も。高津監督からの祝杯に「休み前にたくさん飲みたい」と笑顔を見せた。指揮官は「何よりも大きな成長をして帰ってきてくれた」と目を細めた。
ヤクルト本社を訪れたWBC日本代表の(左から)城石コーチ、中村、山田、高橋、村上は同社の職員と記念撮影した(撮影・加藤圭祐)この日の昼にはともに日本代表入りした山田、中村、高橋、城石コーチと東京・港区のヤクルト本社を訪れ、優勝を報告した。詰めかけた社員ら約300人から激闘をねぎらわれ、気持ちを新たにした。「これから先もっともっと高い目標に向けて、僕自身世界一のプレーヤーとなれるように頑張っていきたい」と声を張った。
WBCでは準決勝・メキシコ戦で九回に逆転サヨナラ打、米国との決勝では特大弾を放ち、存在感を示した。一方で4番に座った1次リーグ4試合では14打数2安打と抑えられるなど、生みの苦しみも味わった。「本当にターニングポイントになる大会になった。野球人生が終わって振り返ったときに、ここがもう一度野球人生の新たなスタートを切れたと思えるような、これから先の野球人生にしていきたいと感じています」と誓った。
世界一をつかんでよりたくましくなった燕の4番が、球団史上初のリーグ3連覇、日本一奪還へけん引する。(箭内桃子)