引退についての記者会見で笑顔を見せる村田諒太=28日午後、東京都文京区 村田諒太(帝拳)が28日に引退表明したことを受け、競技の枠を超え、関係者からはボクシング界に残した功績をたたえる声が相次いだ。同競技ではバンタム級で世界主要4団体王座統一を果たした井上尚弥(大橋)が「お互いの試合に解説者として出演するなど、良き思い出がたくさんある。さみしい気持ちもあるが、新たな挑戦を楽しみにしている」と映像でメッセージを寄せた。
キックボクシングから転向し、4月8日にボクシングのデビュー戦を控える那須川天心は同じジムの先輩に対し、花束を贈った。「ボクシング界の大きな歴史が幕を閉じた」と敬意を示した上で「(自分が)そういう存在以上の人にならないといけない。(バトンを)受け渡されたわけではないが、そういう気持ち」と引き締まった表情で決意を新たにした。
プライベートでも親交があるというスポーツ庁の室伏広治長官も花束を手渡した。「すがすがしい顔をしていた。素晴らしい感動を与えていただいた。人生という大きなリングで大活躍してくれることを期待している」と語った。