25日のオリックス戦前、言葉を交わす阪神・岡田彰布監督と青柳晃洋 とりあえず、一難は去った。一件落着とは言えないまでも、最悪の事態は免れた。連日の厳しい〝言葉の刃〟から一夜明けた25日。大山と佐藤輝のアベック弾が飛び出し、ゼロ封リレーで、オリックスに快勝。近本も打った。投打の歯車が初めて噛み合った試合の前に青柳が〝紙面会話〟を避けて、自身から説明を求めたー。危なげない試合内容に岡田監督は「毎日言うても効き目ないやろ。たまに言うのがエエやないか、時期的にものう」と語った。効果があったのか。偶然なのか。いずれにしても、負けていれば、どんなフレーズが飛び出していたか。それほどまでに、虎将が落とした今回のカミナリは激しかった。
いつまで経っても主力選手の調子は上がらなかった。大山は17日のヤクルト戦(神宮)の第2打席から15打席連続無安打。佐藤輝も24日のオリックス戦(京セラ)で19打席ぶりの安打を記録するなど、低空飛行が続いた。この2人だけでも頭が痛いのに、近本まで不振。その上、佐藤輝から快音が聞こえた24日のオリックス戦で、開幕投手に内定している青柳が4回3失点。近本&青柳の共通点はには『注意しているのに変わらない』。いつ火がついてもおかしくない状況だった。
調子が上がらない阪神・近本光司まずやり玉にあがったのが近本。関東遠征を終えて帰阪した23日のこと。岡田監督は聞かれたわけではなく、自ら切り出した。「近本もなあ、隠れとるけど、そんなエエことないよ、はっきり言うて」。毎年、スロースターターだが、言及した時点で打率は2割を切り、得点は「5」。3安打以上はなく、2安打は2月25日のヤクルト戦(浦添)だけ。理由は「理想を追いすぎると思う。きれいなヒットを打ちたいっていうかな。一番の武器はボテボテの内野安打」。キャンプでは三遊間にゴロを打つ〝当て逃げ〟を勧めたが、打撃内容は相変わらず。『この前、言うたやんか』となった次第。