30センチ足らずのウイニングパットを沈めた山内の目から涙があふれ出た。地元・宮崎でつかんだツアー初優勝。18番グリーンを囲んだファンの拍手と歓声に、プロ8年目の苦労人はまた泣いた。
「いろんな人に背中を押してもらい、勝つことができた。感謝の気持ちでいっぱいです」
1打差を追った初の最終日最終組は序盤で2ボギー。だが、コースを熟知する26歳は「まだバーディーを取れるホールはある」と諦めなかった。14番(パー4)のチップインで並び、7メートルを沈めた16番(パー3)で単独首位に立った。直後の17番(パー4)はスタンスを満足に取れない右バンカーからの2打目をグリーンに運んでパーセーブ。「100点のショットです」と胸を張った。
「あのときは『終わったな』と思った。でも、自分のミス。やるしかない状況に自分を追い込んだけど、メンタルは強くなりました」