五回に3号ソロを放つ内山。12打点はオープン戦でトップだ(撮影・三浦幸太郎) (オープン戦、日本ハム1-2ヤクルト、25日、エスコン)世界一捕手に挑戦状だ!! ヤクルト・内山壮真捕手(20)が3号ソロを放つなど2安打1打点。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場していた中村悠平捕手(32)の1軍再合流前に「中村さんがいる中でも試合に出れるようにしたい」と闘志を燃やした。
チームの稼ぎ頭だ。0―1の五回に相手のエース格、上沢の外角高め144キロの直球を、右翼の本塁打エリアに設置されている日本ハム側のブルペンに運んだ。オスナと並ぶチーム最多の3号で、オープン戦12打点は12球団トップとなった。
守備でも三回に江越のバントが後方のファウルゾーンへの小フライとなると、素早い反応でダイビングキャッチ。七回からは左翼の守備を無難にこなした。
正捕手の壁は大きい。チームにはWBCの決勝戦でもマスクをかぶった中村がいる。米国との決勝前にはヤクルト捕手陣によるLINEグループに「頑張ってください!!」とエールを送った。優勝の瞬間は神宮球場のクラブハウスで見届け「すごくうれしかったですし、興奮しました」と胸を高鳴らせた。
あこがれの存在も、チームに戻ればポジションを争う先輩になる。今季は出場機会を増やすために外野手にも挑戦中だ。「スタメン捕手で70試合に出場して打率3割、2桁本塁打を目指していきたい」。高卒3年目の20歳が〝捕手侍〟に負けじと食らいつく。(森祥太郎)