4回、西野真弘のスクイズで失点した青柳晃洋(中央)=京セラドーム大阪(撮影・榎本雅弘) (オープン戦、オリックス5-2阪神、24日、京セラ)開幕投手の青柳が、本番1週間前に4回8安打3失点。これをどう評価するか。点を失ったことはそれほど気にする必要はない。オープン戦の悪い数字は、開幕してしまえはすべて消滅するのだから。
問題は投球の中身。立ち上がりからボール球が多すぎた。好調時のバロメーターになる左打者への外角球がほとんどボールになってしまった。こうなると苦しい。
さらに、投球の間合いが長すぎる。自身がリズムに乗れないだけでなく、味方の守りのリズムまで乱してしまう可能性も出てくる。オリックス先発の山下がテンポよくポンポンと投げ込んだのとは対照的だった。ただ、テンポに関しては、自分が意識することで、すぐに改善できるはずだ。
年間通じて絶好調で登板できることなど、年に2試合あるかどうか。ほかの試合は、調子が上がらない中でどう工夫して抑えるかが求められる。
開幕投手を3度経験した私から言えるとすれば、「自信を持って投げろ」だけ。周囲が何と言おうが、全く関係ないし、気にする必要はない。青柳に与えられた使命は、フルシーズン、ローテを守ること。開幕投手がローテから消えるのは、チームとして一番の痛手なのだから。緊張しているだろうが、自信を持って開幕を迎えてもらいたい。(サンケイスポーツ専属評論家)