優勝して、胴上げされる栗山監督。今秋は岡田監督のこんな姿が見たい! 日本代表のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)制覇の余韻が収まらない。23日午前もテレビではプレーバックや後日談をじゃんじゃん放送していたし、午後3時半ごろに侍ジャパンが成田空港に帰国したようすは、民放各局がこぞって生中継していた。
無理もない。今、思い返しても決勝の米国戦はもちろん、準決勝のメキシコ戦もすごい試合だったもの。熱が冷めるにはもうしばらくかかりそうな気がする。
侍ジャパンの選手たちは現地時間21日午後11時過ぎに試合が終わり、22日午前2時半過ぎまで祝勝会や会見に出ずっぱりだった。午前7時半にはホテルを出て、同8時過ぎにマイアミから帰国の途に就いた。チャーター機に乗るまで、寝る時間もなかったに違いない。大忙しだ。
それを報じた侍番たちも当然、ゆっくり寝ているヒマはなかった。虎番から〝出向〟していた織原祥平が取材を終えてホテルに戻ったのは、22日午前2時半。そこから取材内容をまとめ、原稿を準備したりして、シャワーを浴びてベッドに入ったときには、午前9時になっていた。
「確かに大変でしたけど、心地良い疲れです。試合後、報道陣もグラウンドに出られる時間があって、そこで湯浅選手にも中野選手にも直接『おめでとう』と伝えて握手もできました。本当によかったです」
織原は正午のチェックアウトに合わせて仮眠から目覚めると、荷物をまとめて慌ただしくホテルを出た。マイアミに着いて以来、ホテルと球場の往復で、ろくに観光なんてしちゃいない。そこで帰国便に乗る午後9時まで、リゾート地として有名なマイアミビーチをウロウロして、つかの間のUSAを満喫した。
「会社のみなさんにお土産も買いました。大阪に着いたら、持って行きますね」
律義なヤツだ。ありがとう。日本までの機内では泥のように眠ったに違いない。織原が帰国するのは24日早朝。2023年WBCを取材した―というだけで、大げさにいえば、向こう20年くらいはメシが食える。正直、うらやましい。