氷見の先発・青野拓海=甲子園球場(撮影・渡辺大樹) 第95回選抜高校野球大会第6日第2試合(2回戦、氷見1―4山梨学院、24日、甲子園)21世紀枠で30年ぶり2回目出場となった氷見(富山)は山梨学院に1ー4で敗れ、甲子園初勝利はならなかった。
氷見は一回2死から青野が敵失で出塁。大沢の右前打でつないで一、三塁のチャンスをつくると橋本がセカンドの頭上をライナーで越える右前へのタイムリーを放って先制に成功した。
昨秋の公式戦6試合に投げて防御率1・83と安定した成績を残したエースの青野が先発。一回は三者凡退に仕留め好スタートを切ったが、最速143㌔の直球の球威は影を潜め、スピードガン表示は130㌔半ばにとどまった。二回に先頭の岳原の三塁打から進藤の遊撃内野安打で同点に追いつかれ、1死後に大森に中前タイムリーを打たれて勝ち越しを許した。四回、八回に守備の乱れから1点ずつ加点され、4失点。打線は相手を上回る7安打を放ったが集中打が出ず、一回の1得点のみに終わった。
初戦敗退となり、青野は「自分の実力不足です。ふがいなかったので見つめ直して夏に向けてやっていきたい」と悔しがり、主将の大沢も「青野は体の調子が万全じゃないなかで引っ張ってくれたと思うんですけど、打線でカバーできなかったので悔しいです」と肩を落とした。
村井監督は「青野が序盤中盤まで失点を少なくしてという形になったが、ベンチの感じは押されているというか、いっぱいいっぱいになった。まだまだ未熟だった」と振り返った。