佐々木朗はメジャーリーガーとの勝負に刺激を受けたことを明かした=千葉・成田市(撮影・佐藤徳昭) WBCで2009年の第2回大会以来、14年ぶり3度目の優勝を果たした日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)や佐々木朗希投手(21)=ロッテ=ら日本のプロ野球所属選手が23日、成田空港着のチャーター機で帰国。千葉・成田市内のホテルで会見した。
何にも代えがたい経験を胸に、さらなる進化を誓った。今大会2試合に先発した佐々木朗は、2026年に予定されている次回のWBCへ「3年後は、また成長した姿でプレーできるように頑張りたい」と意欲を示した。
1次リーグでは、岩手・陸前高田市出身で、2011年の東日本大震災で被災した右腕にとって〝特別な日〟である3月11日のチェコ戦に先発し、四回途中1失点、8奪三振。最速164キロのWBCデビューで、勝利投手となった。
21日のメキシコとの準決勝で迎えた2度目の先発は4回3失点。憧れの米大リーグのマウンドに初めて立ち、メジャーリーガーが並んだ打線を相手に堂々とした投球を見せ「アメリカの球場で、あの雰囲気の中で、メジャーリーガーと真剣勝負ができてすごく楽しかった」と充実感を漂わせた。
大会前の壮行試合では、日本ハム時代の大谷が記録した日本選手最速に並ぶ165キロをマークするなど、伸びしろ十分の右腕。3年後は24歳で、同じ岩手出身の大谷とともに〝ダブルエース〟として期待がかかる。東北から世界へ。さらなる成長を遂げた「令和の怪物」が羽ばたいていく。(浜浦日向)