5回米国2死一、二塁、シュワーバー(左)を中飛に打ち取る高橋宏。捕手中村=マイアミ(共同) (WBC決勝、日本3-2米国、21日、米国・マイアミ)日本の最大の強みでもある投手力が優勝の大きな要因だ。最終盤にはメジャーリーガーのダルビッシュ、大谷の継投がプランにあったにせよ、七回まで破壊力ある米国打線を1点に抑えたことが勝利のキーポイントだったことは間違いない。
局面でいえば五回2死一、二塁でシュワバーが3ボールから1球待たずに打って中飛となったシーンは、投手陣が苦しい中で助けられた。そこから一気に日本に流れが傾いたように感じた。計7投手の継投で、同じ打者と2巡しないよう目線を変えたことが効いた。
逆に、日本は二回にはボールを見極め、つないでチャンスを広げて得点を奪った。1点を先行された直後に村上の一発で同点に追い付けたことも、展開的にも精神的にも大きかった。岡本和にも本塁打が出て、米国相手に日本のパワーヒッターが通用するという側面も示すことができたのではないだろうか。(本紙専属評論家)