梅野隆太郎から声を掛けられる阪神・西純矢=東京ドーム(撮影・松永渉平) (オープン戦、巨人6-4阪神、22日、東京D)現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(75)が、5回5失点の阪神・西純矢投手(21)の調整法に言及。原点に戻って、走り込む量などの工夫を訴えた。
ずっと結果を残してきた西純だが、今回はことしに入って一番悪い内容になってしまった。
一回に中田に高めを詰まりながら左前適時打を浴びたときに、キレがないのかなと感じた。五回は甘く入る球が増え、一気に4失点。球が抜け気味だった。完投できる投手と評価しているのでで、五回で力がなくなってきたのは残念だ。
キャンプ中、オープン戦序盤と違い、チームの遠征が続くようになると、今まで続けてきた練習ができなくなるケースがある。走り込む量が減ったりするのだ。今回の投球は、そんな環境の変化も微妙に影響したのかもしれない。
もう一度、原点に立ち返って、走り込むなど調整法を考え、コンビを組んだ梅野と話して反省点を洗い出してもらいたい。幸いにして、開幕して最初の登板日までに、もう一度調整登板(おそらく2軍戦)があると思われる。そこで、しっかりした投球ができれば、心配する必要はない。
打線では森下がすばらしい。軸回転のスイングができており、変化球の見極めも問題ない。自分を貫ければ、かなりの成績を残せるだろう。(本紙専属評論家)