選抜高校野球大会第6日が順延となり、引き揚げる高崎健康福祉大高崎ナイン=23日、甲子園球場 第95回記念選抜高校野球大会第6日目は天候不良が予想されるため中止となり、第1試合に登場予定だった高崎健康福祉大高崎(群馬)は甲子園室内練習場で調整した。
打撃、ノック練習などで汗を流した森田光希主将(3年)は「1日延びたことは準備できることが増えた、とメリットに捉えています」。WBC日本代表の世界一の歓喜から一夜明け、「国民からの大応援を結果で返す姿に感動しました。野球の醍醐味(だいごみ)というか、ああいうチーム力の高さを見習いたい。次は甲子園が注目してもらえるように、しっかりやりたい」と声を弾ませた。
胸に秘める思いがある。小学3年から中学3年まで7年間にわたって朝練に付き合ってくれた母・裕美さん(46)の祖父・有賀和男さんが昨年1月に他界。「朝6時に自宅近くの小学校のグラウンドに行って、ランニングや素振りをしていました。祖父からは『努力』という言葉を叩きこまれてきた。きっと明日(24日)も見てくれていると思う」と話した。
対戦相手の報徳学園(兵庫)の堀柊那主将(3年)は二塁送球1・8秒台のプロ注目の強肩捕手。それでも、森田は「(昨秋ドラフトで広島から4位指名を受けた同高OB捕手の)清水叶人先輩はそれ以上の肩を持っていた。その中で練習してきたので、自信はある。果敢に仕掛けて、観客の方を『機動破壊』で魅了したい」と意気込んだ。(東山貴実)
◆高崎健康福祉大高崎・青柳博文監督「相手バッテリーはいいが、何をしてくるか分からないようなプレーをしたい。接戦に持ち込んで、1点でも多く取って最終回を迎えたい」