【野球 WBC2023 決勝 侍ジャパン(野球日本代表)対アメリカ】世界一となりグラブを投げる大谷翔平=米フロリダ州マイアミのローンデポ・パーク(撮影・水島啓輔) (WBC決勝、日本3-2米国、21日、米国・マイアミ)日本は前回王者の米国に3—2で勝ち、2009年大会以来3大会14年ぶり3度目の優勝を果たした。
大谷翔平投手(28)=エンゼルス=は「3番・DH」で先発出場。七回に遊撃内野安打を放つなど3打数1安打1四球と活躍し、3—2の九回にはDHを解除して救援登板。直球では160キロ台を連発し、最後は同僚のトラウトを空振り三振に斬り、1回無失点で胴上げ投手となった。そして大会のMVPに輝いた。
大谷の今大会の成績は3試合に登板して2勝0敗1セーブ、防御率1・86。打っては打率・435、1本、8打点の活躍だった。
花巻東高時代には目標達成シートに27歳で「WBC日本代表MVP」と記した。日本で二刀流としての足場を固め、メジャーに戦いの場を移してからも快進撃は続き、MVPにも輝いた。前回大会は負傷で無念の欠場。この日の試合前には円陣で初めて声出しを務め、「(米国に)憧れるのをやめましょう。きょう一日だけは、憧れてしまったら、超えられないので。僕らはきょう超えるために、トップになるためにきたので。きょう一日だけは、彼らへの憧れは捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」とナインを鼓舞。この日、ついに目標をかなえた。