大谷は先頭で迎えた九回に右中間へ打球を放つと、途中でヘルメットを投げ捨てて加速。二塁を陥れた(撮影・水島啓輔) (WBC準決勝、日本6x-5メキシコ、20日=日本時間21日、米国・マイアミ)こんな姿、見たことない!! 日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(28)=エンゼルス=は1点を追う九回、先頭で右中間への二塁打を放ち、逆転サヨナラ勝ちの口火を切った。感情をむき出しにしてチームを鼓舞し、村上の二塁打で同点のホームイン。21日(同22日)の米国との決勝ではDHで出場しながら、展開次第で救援として登板する投打二刀流への意気込みも改めて示した。
9回、二塁打を放ち雄叫びを上げる大谷翔平=米フロリダ州マイアミのローンデポ・パーク(撮影・長尾みなみ)ライナーが右中間へ飛ぶ。1点を追う九回、先頭で打席に立ち初球を捉えた。大谷は一塁をまわる前にヘルメットを脱ぎ捨て、二塁へ加速した。
「本当に勝てて良かった。苦しいゲームでしたけど、本当に諦めずにやって良かった」
乱れた髪が興奮を物語っていた。二塁上では三塁側ベンチの仲間を鼓舞するように叫び、3度も両手を振り上げて感情をむき出しにした。
すると、一気に空気は変わった。続く吉田が四球を選び、村上の中堅左へのサヨナラ打で大谷は本塁に生還。逆転のランナーとなる代走・周東も続くと、両手を回し歓喜の輪に飛び込んだ。