3回、安打を打つ二松学舎・片井海斗=阪神甲子園球場(撮影・岩川晋也) 第95回選抜高校野球大会第3日第2試合(2回戦、二松学舎大付0-5広陵、20日、甲子園)2度目の聖地は二松学舎大付・片井海斗内野手(2年)にほほ笑んではくれなかった。昨夏甲子園で右打者では1983年のPL学園・清原和博以来となる1年生4番弾を放った主砲は「何もできなかった。力不足。チームで序盤は変化球を狙っていこうという話の中で、無意識にストレートに手が出たり、ボールを振ってストライクを振らなかったり…。やるべきことができなかった」と振り返った。
三回に左前打こそ放ったものの、五、七回と得点圏に走者を置いた場面で凡退。チームも11残塁で零敗を喫し「(広陵の高尾は)ピンチでも堂々としていた。同じ2年生には見えなかった。見習わないといけない」と175センチ、97キロの体を縮めた。
昨冬は1日置きに連続ティー1000本、ロングティー240本と振り込んできた。理想に掲げる選手は右方向に強い打球が打てるWBC日本代表・岡本和真(巨人)。「自分は本塁打より、チャンスで打てるのが一番いいバッターだと思う」。昨夏の甲子園で敗れた大阪桐蔭との再戦がかなわなかった中で、さらなる成長を誓った。(東山貴実)