九回、二塁打を放ち雄叫びを上げる侍ジャパン・大谷翔平(撮影・長尾みなみ) (WBC準決勝、日本6×-5メキシコ、20日、米国・マイアミ)「3番・DH」で出場した大谷翔平投手(28)=エンゼルス=は、4打数2安打1四球の活躍を見せた。1点を追う九回は先頭で打席に立ち、右中間へ二塁打。ヘルメットを飛ばして仲間を鼓舞すると、最後は村上の一打で同点のホームを踏んだ。
以下、主な一問一答。
――劇的勝利
「朗希も頑張っていましたし、由伸もそうですけど、むこうにワンチャンスをものにされて3点取られ、なかなか一本出ないっていう嫌な流れが続いていたので苦しかったですけど、あきらめずにやってよかった」
――吉田の同点3ラン
「すごかったですね。技術的にやっぱすごいなっていうホームランだった。あそこで打つメンタルもそうですけど、さすがだなと。最後もそうでしたけど、後ろにつなげば何とかしてくれるんじゃないかなという安心感があるので、力むことなく打席に入れている」
――九回先頭での打席
「どんな打席も何点差でも、やることは変わらないので。ストライクを振る、ボールを見逃す。シンプルにそのことだけ考えて、四球でいいと思って」
――二塁打を放ち、自らヘルメットを取った
「脱げそうだったので、直すより脱いだほうがいいかなっていうのと、打球的に三塁を狙えるかなっていうところで。僕は加速していっていましたけど、あまり無理するところでもないなというところで」
――二塁上で珍しく感情をあらわに
「本当にここからだぞっていう気持ちで。後ろにつなげばいけるという安心感があるので、いい形でつなげてよかった」
――不振の村上がサヨナラ打
「ファーストスイングからいい軌道で振れていましたし、なかなか結果が出ずに苦しかったと思うんですけど、必ず打ってくれると思っていた。まず同点にできるように第2リードからしっかり取りたいと思っていたが、それ以上のバッティングを見せてくれたので、楽にホームにかえれました」
――いい軌道で振れていた
「そのスイングが良かったなと。初球からいく準備ができているのもそうですし、迷いなく、ファウルにはなりましたけど、スイングできているっていうのは、セカンドからこう見ていると、いいな、悪いなというのは分かるんですけど、それがすごい良かったので、打ってくれるんじゃないかなと思っていました」
――試合後、村上に声を掛けた
「良かったなっていう、本当にそれだけですし。本人が一番苦しかったと思うので、本当に良かったなというのが今の気持ちですし、これで明日に最高の形でつなげると思うので。また明日、全員でもう一回勝ちにいきたいなと思います」
――決勝戦
「本当にすばらしい相手。アメリカは1番から9番まで、スター選手がそろっているので、臆することなくみんながメジャーリーガーだって受け身にならず、自分たちの野球ができれば絶対に勝てると思うので、切り替えてまた頑張りたい」
――救援登板も
「そうですね。自分でできることを何でもしたいなと思っているので、源田さんもそうですけど、みんないっぱいいっぱいでここまできていると思うので、できることを一生懸命、それが投げることであるなら、一生懸命頑張りたいなと思います」
――ヒリヒリする勝負は楽しい
「楽しいですね。テレビゲームをしているような楽しさではなくて、プレッシャーも込みで。人生の中でそうそう経験できる舞台ではないですし、本当にこういうところでプレーしているっていう感謝の気持ちも込みの楽しさ。明日も試合できるっていうのが、楽しみにしてますし、緊張するとは思いますけど、明日はそれも楽しいんじゃないかと思います」