バファローズ杯マイナーの部を制した宝塚。メジャーの部とのアベック優勝だ 「第3回オリックス・バファローズカップ争奪リトルリーグ関西連盟春季大会マイナーの部」は19日、大阪府の寝屋川公園第1野球場で最終日が行われ、決勝で宝塚が9―0で貝塚・和歌山・岸和田に四回コールド勝ち。2週前のメジャーの部に続く〝アベック優勝〟を果たした。3位は大阪茨木と大阪南・交野・奈良。
メジャーの部を制した兄に続き、〝宝塚弟〟が春のビッグ大会のマイナーの部の頂点に立った。
最大の山場は準決勝の大阪茨木戦。5―0の三回にエラーを重ね追いつかれたが、五回に2番・門田大成(4年)の適時打などで2点勝ち越し。その裏、無死一塁のカウント2―0からスクランブル救援した門田が、無死満塁を切り抜けて7―5で競り勝った。
「(登板は)思ってなかったが、絶対に最少失点で抑えようと思っていました」。その門田は決勝の貝塚・和歌山・岸和田戦で先発。3―0の一回無死満塁のピンチで遊撃・漣慎之介主将(4年)が救った。難ゴロをさばいて連続で本封し「アウトにできると思った。守備はちょっとだけ自信あります」。ペースをつかみ四回コールドの9―0で優勝だ。
「門田はコントロールがいいので、よく抑えてくれた。優勝してホッとしましたね」と黒瀬大介監督。マイナーでも常に有力視されながら、昨年6月のMLB杯関西大会は4強止まり。ギリギリ9選手で臨んだ昨秋のマイナー大会では、選手の体調不良による決勝棄権もあった。「滅茶苦茶悔しかった」と漣主将。今チームの4年生9人はメジャーの部にも登録。全日本選手権連覇メンバーもいる先輩たちとの経験が、成長につながった。
「メジャーは全日本3連覇、マイナーはMLB杯全国制覇が目標。ここからステップアップするつもりです」という指揮官の思いは、「日本一になりたい」という漣主将ら選手も同じ。まずは6月のMLB杯関西大会突破に照準を定めた。
決勝で好投した宝塚・門田。準決勝でも好救援で貢献した◆貝塚・和歌山・岸和田が準V 貝塚・和歌山・岸和田はメジャーの部(貝塚・和歌山)に続いて決勝で宝塚に屈した。「雪辱戦という意気込みが空回りしました」と矢田聖史監督。3点を追う一回裏の無死満塁を内野ゴロ3つで逃すなど四回0―9のコールド負け。「ベンチも含め、どうにかできなかったのが反省点」と振り返った。出口大雅主将(4年)も「点を取れず悔しい」とポツリ。
次のMLB杯関西大会が4年生にとってはマイナー最後の大会。「絶対に優勝したい」とキャプテンは雪辱を期した。
◆大阪茨木は惜敗3位 優勝した宝塚を、大阪茨木は準決勝で追い詰めたが、一歩及ばず。三回に5得点で同点とし、四回には勝ち越しを狙った走者が本塁憤死。2点を追う五回の無死満塁を逃して5―7で惜敗し、3位に終わった。
「よく頑張って追いついてくれたが、宝塚さんの粘りにあいました」と佐々木宏之監督。「きょうはいいところも悪いところもあった。悔しさを胸に、関西でも全国でも優勝したい」と川野瑛叶主将(4年)は次のMLB杯での必勝を誓った。
◆大阪南・交野・奈良コールド敗退3位 大阪南・交野・奈良は準決勝で貝塚・和歌山・岸和田に0―8で四回コールド敗退。打線は1安打に抑えられ、2回戦では好投した左腕エース・幸田旺多郎主将(4年)が8安打を浴びた。「バンバン打たれた。僕だけじゃなく、みんな集中力がなかった」と肩を落とした。
「思い切って投げたのなら打たれるのは構わない。ヒット数からして力負けですね。でも3位はホメてあげようと思う」と鬼尾航平監督代行は選手をねぎらっていた。
宝塚や大阪茨木の選手がペッパーミル・パフォーマンスで盛り上がった宝塚や大阪茨木の選手がペッパーミル・パフォーマンスで盛り上がった◆楽しくペッパーミルポーズ WBCで話題となり、選抜高校野球で選手が制止されたことでも注目されたペッパーミル・パフォーマンスを、大阪茨木や宝塚の選手たちがヒットを放った後の塁上で決めた。「基本は『楽しく』ですから」と大阪茨木・佐々木宏之監督。リトル関西連盟も審判部もまったく気にせず容認しており、ベンチと選手一体で盛り上がった。