記者会見する山梨大の島田真路学長=20日午後、甲府市 新型コロナウイルスの薬を審議する厚生労働省専門部会の委員を務めた山梨大の島田真路学長は20日、新型コロナの法的位置付けを5月から「5類」に引き下げる政府対応について「財務省が支出を削減したいだけだ」と批判した。任期満了に伴う3月末の退任を前に、講演会で述べた。
米ファイザーの飲み薬「パキロビッド」に関しては、200万人分の供給量に対する投与実績が約10万人分にとどまっており、提供体制に課題があると指摘した。
講演会後の記者会見では、5類移行後に医療機関が受け取る診療報酬の加算を段階的に減らす方針を巡り、政府の支援継続の必要性を主張。「検査や医療機器に経費はかかる。決して無駄遣いでない」と語った。
島田氏は2015年に学長に就任。3月31日付で退く。