■3月19日 野球のWBC日本代表が準決勝、決勝が行われる米フロリダ州マイアミに到着した。大谷、ヌートバー、吉田にダルビッシュのメジャー組がチームを引っ張る中で、いぶし銀の活躍を見せているのが、全試合で「2番・右翼」を務める近藤健介だ。
カブス・鈴木の負傷離脱がなければ、近藤のスタメン起用はなかったといわれている。主砲の離脱に大騒ぎとなったのが噓のよう。出塁率・560で、打点5は立派。昨季終了後はFA権を行使し、争奪戦となったが、ソフトバンクが7年総額50億円の大金を用意したのも納得だ・
普段はあまり目立たない。しかし、コツコツと仕事をする。こんなタイプが職場にいたら、どんなに楽か。ナンバーワンの実績を誇る営業担当者が〝病欠〟で、しばらく休んでも、何事もなかったかのように結果を残す。悲願の世界一まで、あと2勝。とてもじゃないが『代役』とは呼べない。
栗山監督が日本ハムの指揮官に就いた2012年に、横浜高からドラフト4位で入団したのが当時は捕手だった近藤。そんな経緯から「コンちゃん」と親しみを込めて呼んでいる。ちなみに吉田は「マサタカ」。選手をあだ名や下の名で呼ぶのは、昨年まで4年間阪神監督を務めた矢野耀大氏と同じパターン。この2人はきっと手が合うだろうなと思う。まあ、どうでもいいことだけど。
生まれ変わったら「コンちゃん」になれるだろうかと自問する日々と言えば大げさか。とにかくスゴイ。なによりカッコいい。ところで御社やアナタの周囲に「近藤健介サン」はいますか? どうですか? 誰か思いつきますか? う~ん…じゃないですか? ね、見当たらないでしょ、こういう男は…。(稲見誠)
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