フロリダ国際大のキャンパスを背に山本がキャッチボールをする(撮影・水島啓輔) 朝、海の向こうから電話がかかってきた。
「いやぁ、暑いですね。半袖で過ごせますよ。オーサカはどうですか?」
虎番で今はワールド・べースボール・クラシック(WBC)の侍番として活躍している織原祥平からだった。え、大阪ですか? 朝から冷たい雨が降り注いでおります。選抜高校野球の開会式も1時間半遅れました。気温ですか? 10度にも満たないぐらいで冬に戻ったような感じデーース。
「サマータイムなので、午後7時ぐらいまで明るいです」
え、もう、サマータイム? ググってみると、確かにマイアミがあるフロリダ州では、3月中旬から11月上旬まで導入されると書いてあった。
サマータイムとは正確にはデイライトセービングタイム(DST)で時計の針を1時間進めて、仕事後の余暇を楽しむことを推進したり、照明エネルギーの節約に役立てたりするもの。日本でも戦後の占領下だった1948年5月2日から9月11日まで実施されたが、まったく定着せず、わずか4年間で撤廃された。
サンスポ編集局にもかつて〝サマータイム〟が導入されていた。
読者の皆さまに毎朝、キチッと新聞をお届けするために、われわれは常に締め切り時間と戦っている。したがって編集局には壁時計が数多く設置されているのだが、一つだけ10分ほど進んでいるものがあった。しかも一番目立つ場所に-。「10分前行動をしようということなのだろう」という社命だと信じていた。だから、いつも「実際にはマイナス10分だから」とつぶやく自分がいた。あるとき、締め切り間際に誰かが叫んだ。「あっ、直ってる!!」。誰が直したんや! 言えよ! などの罵詈雑言?が飛び交う大騒ぎになったことは言うまでもない。
この記事をシェアする