WBC準決勝、日本-メキシコで実況を担当するTBSの初田啓介アナウンサー 21日に米フロリダからTBS系で中継されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝、日本-メキシコで同局の初田啓介アナウンサー(52)が実況を担当することが18日、分かった。初田アナは日本が連覇を達成した2009年の第2回大会の決勝で、決勝打を放ったイチロー氏(49)=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=をグランド上でインタビュー。今回も〝優勝請負アナ〟として侍ジャパンを後押しする。
伝説の決勝打を放ったイチロー氏の〝名言〟を引き出した名物アナが、侍を2009年の第2回以来3大会ぶりの決勝へと導く。
この日、日本時間21日午前8時からの試合実況に向けて米マイアミに出発した初田アナ。第2回WBCの決勝、韓国戦ではベンチサイドリポーターとして米ドジャースタジアムから熱戦を伝えた。
延長十回2死、不振のイチローが中前に決勝となる2点適時打を放ち、日本は5-3で連覇を達成。興奮冷めやらぬ中、初田アナがイチローを「世界一!2大会連続…イチローさん、センター前に持ってきましたね」と取材すると、イチローは「神が降りてきました」「ほぼイキかけました」などと期待に応えた喜びを表現。重圧から解放されたチームリーダーの表情も引き出した。
初田アナは1993年にTBS入社。小学生から地域の野球チームに所属するなど野球愛は強く、野球の国際大会は2019年の第2回プレミア12や21年の東京五輪などで実況を担当。世界陸上や世界バレーなど幅広く中継に携わってきた。
09年の決勝について「ベンチのすぐ横にいた私は円陣の中心でイチロー選手が叫んだ『世界一、行くぞ!』という大きな声をはっきり聴くことができました」と懐古。試合は当時、3月24日午前から中継され、平均世帯視聴率は36・4%、瞬間最高は45・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。
今大会では、16日夜にテレビ朝日系で中継された日本-イタリアが平均世帯でWBC史上最高の48・0%(同)を記録。世界一の歓喜を知る初田アナは、「3大会ぶりの世界一まであと2つ。夢に向かってつき進む選手たちの姿を精いっぱい実況します」と宣言。熱い実況で、高視聴率も勝ち取る。
◆2009年WBC決勝VTR◆ 韓国と対戦し、3―3で延長戦に突入。第2ラウンドで12打席連続無安打を記録するなど大会序盤から調子が上がらないイチローは、延長十回2死一、三塁で打席へ。不調でも起用し続けた原監督の期待に応え、林昌勇から決勝の中前2点打を放って連覇を果たした。初田アナからインタビューを受け「僕は持ってますね、神が降りてきましたね!」と興奮。「(調子は)谷しかなかったけど、最後に山にのぼれてよかったです。(勝利で球場を一周し)気持ちよかったですね~。ほぼイキかけました…すみません」と笑わせた。
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