阪神先発の大竹耕太郎=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄) (オープン戦、DeNA0ー2阪神、14日、横浜)力強い真っすぐがさえ、ベイ打線を圧倒。先発の大竹耕太郎(27)が二塁を踏ませず4回無失点と好投し、開幕ローテの一角を手中に収めた。
「前回駄目だったところから改善ができた。一年間を通して結果を残している打者に対して、自分の真っすぐがどういう感じで反応されるか、というのは見たかった」
梅野の出す変化球のサインにも首を振って直球勝負を挑み、首位打者獲得経験のある佐野&宮崎の1、2番をはじめとする打線を攻め切った。許した安打は1本のみだった左腕を先発ローテの一角として計算しているか問われた岡田監督も「それはしてる、してる、してる」と認め、「低めにあないして投げとけば、そんな打たれへんよ」と期待を膨らませた。
前回登板した5日のオリックス戦(甲子園)は3回6安打4失点。変化球主体で投げたが崩れ、「逃げる投球になってしまった」と悔やんだ。翌6日にかけた一本の電話。相手は試合を見てくれていた古巣ソフトバンクのベテラン・和田だった。
「裏の配球ができるのは、ストレートがあるから」
同じ早大出身左腕として尊敬する先輩から、変化球に頼りすぎないようにとアドバイスされた。打たれることを恐れてかわしにかかることはせず、「打たれるまで(直球で)いってみよう」と強気に攻めた。大胆さが奏功した経験は今後にも生かせる。
「思うようにいかないときこそ真っすぐを大事にしていきたい」
直球の重要性を再認識。新天地で〝アレ〟の輪に加わるべく、まだまだ心技体に磨きをかけていく。(須藤佳裕)