高安(右)は琴勝峰を突き出し、4連勝を決めた(撮影・宮沢宗士郎) 西前頭7枚目の高安(33)が琴勝峰(23)を突き出し、4連勝とした。横綱昇進を目指す大関貴景勝(26)は阿炎(28)にはたき込まれ、早くも2敗目を喫した。勝ちっ放しは高安のほか、小結大栄翔(29)、平幕の翠富士(26)、錦富士(26)、北青鵬(21)の5人となった。
先月28日に33歳となった元大関高安が元気だ。先場所は千秋楽まで貴景勝と優勝を争った琴勝峰を鬼の形相で突き切り、連勝を4に伸ばした。
「よく見て最後まで前に出ることができた。良い緊張感で落ち着いて相撲が取れている」
足腰の良さが光る。琴勝峰のいなしに2度体勢を崩されかけたが、そこで踏ん張り、逆襲。先場所は右膝付近を痛め、途中休場しているが、「できることにしっかり取り組んできましたから」と手応えをにじませた。
初日からの4連勝は昨年の春場所以来。1年前は連勝を10まで伸ばしたが千秋楽の本割と優勝決定戦で敗れ、悲願の初優勝を逃した。「蓄えてきたものを15日間発揮し、良い相撲を取りたい」。1年前の忘れ物を取り戻す。(月僧正弥)