第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が8日に台湾で開幕し、東京ドーム開催の1次リーグB組も9日の韓国-オーストラリアから開幕した。
米メディア、ドラフトキングスネーションはWBCに出場する審判員のリストを公開。米大リーグ所属の審判員がクルーの中心を務めるが、日本のNPB、韓国のKBO、台湾のCPBL、オーストラリアのABLと他のプロリーグからの派遣に加え、フランスやスペインなど予選で敗退した国から派遣される審判員もいる。NPBの有隅昭二審判員は台中開催のA組を担当し、8日のオランダ―キューバで一塁塁審を、9日はオランダ-パナマで三塁塁審を務めている。
2006年の第1回大会の2次リーグの米国-日本で、米国のボブ・デービッドソン審判員が日本の西岡のタッチアップによる得点を離塁が早かったとして取り消したことが大きな話題となったが、今大会にも問題のある審判員がアサインされている。
マイアミ開催のD組担当として、MLBで最悪との呼び声高いアンヘル・エルナンデス審判員(61)がリスト入り。ストライク/ボールの判定が安定しないことで知られている。19年にはヤンキース時代の田中将大が、好投を続けていた6月4日のブルージェイズ戦でグリチャックに投じた明らかストライクをボールと判定された。田中はその後グリチャックに本塁打を浴び負け投手になった。エンゼルスの大谷翔平も打席で明らかなボール球をストライクとコールされるなど、被害に遭っている。
塁審としても誤審が多く、16~18年の3シーズンで18度のビデオ判定の要求を受け、判定が覆ったのは14度と酷い成績を残した。米国の各種メディアから「最悪の審判」との烙印を押され、選手からも最も嫌われている審判員ランキングでも1位になってしまったエルナンデス審判員。WBCでどんなジャッジをするのだろうか…。