ヤクルト・石川雅規(左)は3回2失点。右はオスナ=ペイペイドーム(撮影・村本聡) (オープン戦、ソフトバンク―ヤクルト、8日、ペイペイD)プロ22年目の開幕へ、一歩ずつ前に進んでいる。ヤクルト・石川雅規投手(43)が先発で3回31球を投げ4安打2失点。結果には決して満足はいかないだろうが、らしさも光った投球だった。
早めにスイングを仕掛けてくるソフトバンク打線に対し、一回は直球中心で攻めた。二回に2点を失ったが大崩れはしない。三回2死二塁では柳田をカウント0―2に追い込むと、最後は外角スライダーで空振り三振。直球は130キロ台だが、制球力と切れで勝負する本来の投球術で今年2度目の実戦登板を終えた。
今年1月に43歳となり、2023年は球界最年長として挑む。齢を重ねたが「あまり実感がない。やっているこっちは気持ちは若くやっているつもり。試合でカッカするよね。そこはまだまだ若いなと思う。それだけ気持ち出ているのかなと」と気持ちは若いままだ。
同世代の多くがユニホームを脱ぐ中、1学年下のソフトバンク・和田の存在は大きい。「同年代が頑張っているとまだまだ頑張らないとなと思う」。その和田がこの日、石川の降板した直後の四回から登板。合わせて85歳のベテラン左腕2人が元気な姿を見せた。
「開幕を目指すイコール開幕ローテーションだと思う」と石川。今季もその枠に入り、最高のスタートを切る。(赤尾裕希)