チャーター機で帰国した大谷。移動の疲れを見せず、笑顔を見せた(撮影・戸加里真司) 【メサ(米アリゾナ州)2月28日(日本時間3月1日)=山田結軌、丹羽政善通信員】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)がアスレチックスとのオープン戦で初登板し、2回⅓を投げて無安打無失点と好投した。最速98マイル(約158キロ)を計測して2三振を奪い、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて万全な仕上がりを見せた。登板後には羽田空港着のチャーター機で帰国し、2日に日本代表に合流する。アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)は2回1安打無失点、3奪三振だった。
大谷はWBCへ万全な仕上がりを見せた(共同)右手人さし指で「あと1イニング」と示し、二回のマウンドを降りた。二回まで打者6人にわずか25球。球数が想定に足りず、2人の打者を追加した。大谷は2回⅓を投げて無安打無失点と、圧巻の34球を披露した。
「オープン戦の1戦目だろうが、WBCの1戦目、決勝だろうが全部同じつもりで準備から入る。そうじゃないと結果は付いてこない。ここまで順調にきているのが、一番自分自身にとって自信になる」
ブルペンで投球練習する大谷(左)と藤浪。米メディアも注目した(共同)WBCに向けた今季初登板。投球間に時間制限を設ける米大リーグの新ルール「ピッチクロック」にも対応した。打撃ではオープン戦2試合で5打数2安打と好調で、この日は投手に専念。同学年の藤浪と2014年7月19日の球宴第2戦(甲子園)以来、9年ぶりの投げ合いとなったが、自軍の攻撃時はベンチ裏で集中力を高めた。
「自分がどういう球を投げているかにフォーカスした。(最速は)98マイル(約158キロ)ぐらい出たので問題ない」。WBCの1次リーグは65球と球数制限がある中、スプリット、ツーシーム、スライダーなど変化球の感触も確かめた。