スコアを伸ばし、笑顔でホールアウトする渋野日向子(共同) ホンダLPGAタイランド第3日(25日、サイアムCC=6576ヤード パー72)50位から出た渋野日向子(24)=サントリー=が1イーグル、4バーディーの66をマークし、通算9アンダーの20位に浮上した。今大会が日米ツアー通算100試合目。最終日は同じ20位でアマチュアの馬場咲希(17)=代々木高、通算10アンダーで15位の笹生優花(21)=フリー=と同組で回る。ナッタクリッタ・ウォンタウェーラプ(20)=タイ=が64で回り、通算20アンダーで首位を守った。
インスタートの〝裏街道〟から急上昇した。気温30度超の暑さの中、渋野は後半の1番(パー5)で2オンに成功すると、10メートルのパットを決めて今季初イーグル。波に乗って66で回り、50位から20位に駆け上がった。
「めちゃくちゃパッティングに助けられて、このスコアが出た」
1番でイーグルパットを決める渋野日向子(共同)13番(パー4)でバーディーを先行し、278ヤードに設定されて1オン可能の15番(パー4)でもバーディーを奪った。18番(パー5)は15メートルをねじ込んでのパーセーブ。この日のパット数は25。第1日の37、第2日の31から大きく減らし、ボギーなしにもつながった。
一方で「ショットはあまりよくなかった。(いいスコアで)うれしい半面、悔しい」とも口にした。2020年まで師事した青木翔コーチ(39)と再びタッグを組み、スイングを修正中。縦回転を意識した振りに取り組んでいる。この日フェアウエーを外したのは1度だけだが、パーオン率は66・6%と3日間で最も低く「まだいろいろ試行錯誤中なので、全然」と首を横に振った。
米ツアー本格参戦2季目の初戦となる今大会が日米ツアー通算100試合目の出場だ。節目の試合の最終日は、偶然が重なって日本選手2人と同組で回ることになった。
昨年の「全米女子アマ」を制したアマチュアの馬場咲希と、21年「全米女子オープン」優勝の笹生優花。19年「AIG全英女子オープン」覇者の渋野は自身のSNSに「奇跡すぎる」と興奮して書き込んだ。
「明日はもう少し自分のショットを、スイングをよくできるように。最後まで攻めのプレーも忘れずに頑張りたい」
渋野がメモリアルマッチを、さらに明るい笑顔で締めくくる。
WOWOWでは、2月23日~26日開催のアジアシリーズ第1戦「ホンダLPGAタイランド」を連日生中継し、WOWOWオンデマンドでは『日本人選手専用カメラ』をライブ配信中。