ブルペンで投手の球を受けるオリックス・稲富宏樹ブルペン捕手=宮崎市内(撮影・北池良輔) オリックス・山本由伸投手(24)、宮城大弥投手(21)、宇田川優希投手(24)が3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表に選出され、宮崎で調整している。
改めてオリックスの投手陣のレベルの高さを感じるが、キャンプ中、球を受け続けた稲富宏樹ブルペン捕手(23)はチームでも日本代表でも背番号「18」を背負う山本について印象を語った。
「持っている球種、すべてが勝負球のスーパーピッチャーです」
2018年育成ドラフト1位でオリックスに入団したが、21年に現役を引退。球団からのオファーを受けブルペン捕手となった。今キャンプでは山本と稲富さんはキャッチボールからコンビを組むことが多かった。
本大会を前にWBC球の扱いに苦労する投手が多い中、山本は14日の紅白戦でも最速156キロを計測するなど、高い適応力を見せている。稲富さんは「修正能力のすごさを感じます。最初の方は、きれいにスピンがかかった球は少なかったが、徐々にスピンが効いてきた。球が違うと難しいと思うが、徐々に合わすのはさすがだなと」と脱帽する。
山本由伸のすごさを語ったオリックス・稲富宏樹ブルペン捕手(撮影・北池良輔)投げる球もすごいが、会話の一つをとっても意識の高さを感じている。「投手陣に意識の低い人はいないが、一つ提案すると何個も返ってきます」と話す。
山本を含め、オリックスの投手は、快速球を武器にする投手が多く、ミットをつける左手の人さし指には血マメが何個もでき、何十重ねにもなったテーピングが稲富さんの勲章だ。
「オリックスを代表していかれるわけですから、もちろん、いい投球をしてほしいですけど、けがなく帰ってきてほしいですね」
左足を低く上げる新フォームに挑戦するなど、進化を止めないエース。日の丸を背負って世界一をつかみ、無事に帰ってくることを願っている。(北池良輔)