手招きのジェスチャーで、仲間やスタンドをあおる長友(左)。渡辺(左から2人目)のゴールを喜び合った(撮影・蔵賢斗) 明治安田J1第1節最終日(18日、FC東京2-0浦和、味スタ)FC東京は浦和を2―0で下して白星発進。昨年のW杯カタール大会で活躍したDF長友佑都(36)は途中出場で躍動し、視察に訪れた日本代表の森保一監督(54)から称賛された。
W杯のような熱い姿を見せた。FC東京の長友は白星スタートに貢献すると、ピッチ中央で雄たけびを上げながら仲間とがっちり抱き合った。
「スタメンでもベンチでも感情は変わらない。この試合に勝ちたいという一心で戦いました」
プロ15年目の開幕はベンチスタート。左サイドバックの先発は、U-22(22歳以下)日本代表のバングーナガンデ佳史扶(かしーふ)に譲った。長友が「将来的に代表に入る能力がある」と認める成長株だ。ベンチに控えてもベテランの存在感は抜群だった。大声でチームメートを鼓舞し、サイドラインを割ったボールを自ら拾って仲間に渡す場面もあった。
1-0の後半24分に満を持してピッチに入ると、3万8051人が詰めかけた味の素スタジアムの歓声が「パワーになった」。最大の見せ場は同33分、左サイドを突破したFWディエゴオリベイラを外側から追い越してパスを受け、角度のない位置から右足でシュート。惜しくも相手GKに阻まれたが、会場から割れんばかりの拍手が沸き上がった。
視察に訪れた日本代表の森保監督は長友について「いや~よかった。ブラボーと言いたいところ」と目を細めた。「(W杯から)だいぶ時間がたったので…」と笑いつつも「サッカーをやりたい感、情熱がほとばしっている」と評価した。