走塁指導を行う片岡保幸臨時コーチ(中央)=アトムホームスタジアム宜野湾(撮影・荒木孝雄) 西武、巨人で活躍した片岡保幸(現役時代の登録名・治大)氏(39)が、昨秋に続いてDeNAの春季キャンプ臨時コーチを務めた。4年連続の盗塁王にも輝いたスペシャリストは、沖縄・宜野湾の1軍(A班)のみならず、鹿児島・奄美の2軍(B班)にも移動。朝のウオーミングアップ前から室内練習場で走法を伝授するなど、短期間ながらも指導は熱を帯びていた。
現役時代に通算320盗塁をマークした盗塁王が授けたのは、盗塁における体の使い方だ。まずはスタート。「盗塁はスタートが一番大事なので、いかにタイミングよく足を出せるかを伝えた。絶対にお尻が使えないとうまく走れないので、お尻を使える構えをまず伝えて、地面の反発をもらうためには左足のかかとを踏むことが大事」と順を追って説いた。
続いて、スタートを切った後には「前傾姿勢」の重要性を力説。「上を向いてしまうと、進行方向に矢印が向かない。いかに二塁方向に持っていくために、前傾が大事だと。前傾を保つためのお尻、腕の使い方、おなかに力を入れるといった重要なことを伝えた」と一つずつ丁寧に動きを理論付けで説明した。