米大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手(36)が10日、今季から6年1億800万ドル(約142億円)で契約延長で合意したことを複数の米メディアが伝えた。今季は、カブスと2018年から結んだ6年契約の最終年だった。オフにはフリーエージェントになり、全球団との交渉が可能だったが、住環境を含む心地よい快適なサンディエゴでの生活を気に入っているダルビッシュとパドレスの寄せる信頼と高評価の双方が合致した。
42歳となる2028年シーズンまでの契約。年俸平均は1800万ドル(約23億7000万円)となる。
40歳以降を含む、異例の大型契約は球団のダルビッシュに対する信頼の表れだ。一般的には選手は、30歳以降は成績やパフォーマンスが低下するといわれる中、ダルビッシュは進化を続け、近年は成績も向上。ここ数年は何度も「年齢を重ねることでの肉体的な衰えは感じていない」と話している。
昨季は、30先発(194回2/3)を投げ、メジャー自己最多タイの16勝(8敗)、防御率3・10でチームをポストシーズン進出に導いた。
2019年以降は、コロナ禍で短縮シーズンの20年を除き、毎シーズン30先発し、大きな故障離脱がない。チーム内では、投手陣のリーダー的な役割で昨季からは、データ分析の仕方、相手打者への対策の立て方などを共有するなどゲームプランニングの〝講師役〟も担う。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表にも選出されているダルビッシュは、チームのキャンプ地に集合せず、自主トレ中のサンディエゴから直接、日本へ向かう予定。他の日本人メジャーリーガーがオープン戦などの実戦に出場してから帰国するのとは、対照的に17日から始まる侍ジャパンの宮崎合宿に初日から合流する。球団はダルビッシュに絶大な信頼を寄せるからこそ、調整方法を一任している。
米球界12年目を迎える今季。WBCで世界一、さらにパドレスでワールドシリーズ制覇を目指す。
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