3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む日本代表を直撃するキャンプ大型企画「誓い」。第2回は第2先発として期待される高橋奎二投手(25)=ヤクルト=が登場する。自身初のWBC日本代表入りへの思いや、昨季8勝を挙げてブレークするまでの苦悩、将来的な米大リーグ挑戦の野望を語り尽くした。(取材構成・箭内桃子)
――自身初のWBC日本代表に選ばれた心境は
「緊張気味な感じもありますが、選ばれた以上やるしかない。しっかり体をつくって代表合宿に万全な状態で行けるようにしたい」
――小学6年だった2009年の第2回大会。韓国との決勝でダルビッシュ(現パドレス)が空振り三振を奪い、優勝を決めた瞬間を目に焼き付けた。京都・龍谷大平安高時代から日の丸への思いを抱いてきた
「こんなに早く選ばれるとは思っていなかった。(プロ入り当初は)けがを治して2軍で投げることが目標。代表に入りたいなんて言えなかった。やってきたことは間違っていなかった」
――21年までは6年間で通算10勝。プロの壁はどこに感じた
「若いだけで思い切り投げるだけだった。石川さんや小川さんのお話を聞く中で1、2年目は正直、何を言っているか理解できなかった。ここ数年でやっと『こういう意味か』と分かるようになった。フォームのどこが悪いか分かるようになってきて、結果につながるようになった」
――ジムを紹介してもらうなど、今オフも自主トレをともにした43歳の石川には学ぶことが多い
「フォームのことが一番聞きたかった。石川さんは右足を着地する際の軸足のため、『間』がすごくある。間をつくるときに『左の股関節とか左のお尻に力が入るんだよ』と言われていたんですけど、全然入らなくて。でも、トレーニングする中で『あ、ここで力が入っているんだ!』と気付けるようになってきた。『今のは力が入っていないな』と分かるようになって、フォーム自体もよくなりました」
――メンタル面でも石川に支えられている
「結果が出ないとか、けがをするとか、悩んだときに一番話をしているのは石川さんだと思う。『まあ、焦らずやりなさいよ』とか、本当にいろんなことを話してもらっている」
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