リトルシニア関西連盟審判部の審判講習会が5日、大阪市此花区の大阪シティ信用金庫スタジアムで行われた。3年ぶりの開催となった講習は小春日和の中、天候にも恵まれ、参加者45人は技術向上へ真剣なまなざしで講習を受けていた。
開講式の冒頭、居地輝之理事長が「グラウンド内で選手を育てるのは、指導者と審判員だと考えている。シニア選手の育成のためにも審判員がスキルアップし、技術向上を図っていってください」とあいさつした。
今回、講師には全日本野球連盟からアマチュア野球界トップクラスのインストラクター・橘公政さんと土井淳宏さんの2人を迎え開催した。受講者は4グループに分かれ、ストライク、アウトのコールやジェスチャーの確認を行った。
各項目を10-20分で実施し、次の場所に移動する際、講師から「移動は素早く、カッコいいスタイルで走ってくださいね。選手が見ていますよ」とプレッシャーをかけられる場面もあった。
講師の一人、土井さんは「自分のジャッジに自信をもって正しい場所(立ち位置)で、しっかりとアピールしてもらえればいいかと思います。皆さん、真剣に取り組んでくれていて、安心しました」と笑顔で答えた。
終盤には橘さんが実際にあったプレーをひもといて説明。「無死三塁の場面で打者が左飛。(球審は捕手のミットがバットに当たったことを確認)三走がタッチアップし、ホームインした。ここで一つのプレーがひと段落ついたところで、球審はタイムをかけ、捕手に対し『打撃妨害』を宣告。打者を一塁に進ませ、生還した走者を三塁に戻した。すると攻撃側の監督から『(打撃妨害はなかったこととし)打者は左飛の1死。タッチアップの得点を認める選択権を行使する』と要請があった。このように審判の宣告通りに打撃妨害のままにするのか、選択権を行使するのかを選べる、まれなケースがあることを覚えておいてください」と伝えた。受講者は固唾をのんで聞き入っていた。
メモを取り話を聞いていた川村哲也さん(大阪市内ブロック)は「審判講習会に参加するのは初めてで、試合ではなかなか遭遇できないプレーのジャッジができて楽しかったです。大事なことはメモに残して今後のためにしたいです」とさらなる技術の向上を願った。
本番さながらのクロスプレーをジャッジアウトコールの練習から講習会が始まった
グラウンド整備や進行にもテキパキと行動し、運営をサポートしていた大阪西成ナインこの記事をシェアする