フィリピンから強制送還され、成田空港に到着した今村磨人容疑者(右奥)と藤田聖也容疑者(共同) ■2月8日 「今村容疑者」「今村容疑者」とテレビのニュースやワイドショーで毎日連呼され、しまいには自分が呼びつけられている感じだった。全国で相次ぐ強盗事件を巡り、リーダー格とみられる今村磨人(きよと)容疑者(38)が藤田聖也容疑者(38)とともに7日、収容先のフィリピンから強制送還された。
成田到着の映像を見た限り、捜査員に囲まれた今村容疑者は週刊誌報道の通り身長180センチほどと大柄で威圧感はありそうだった。生まれは北海道。子供のころからワルで小6のとき女性の担任教師をいじめて登校不能にし、中学では不良グループのリーダーになり暴走族でも頭だったとか。
「名字由来net」によると今村姓は全国で約9万6800人、順位も221位の少数派でも各界で活躍中の人も多い。かつては太平洋戦争で孤立無援となったラバウル(パプアニューギニア)で10万人の日本軍将兵を正しく導き、命を救った今村均陸軍大将のような人徳者もいた。戦後は部下たちがいる収容所に自ら入り戦死者の冥福を祈り続けたという。
こちらの今村容疑者は同じ収容所暮らしでも、やりたい放題。金にモノをいわせエアコン完備の個室に陣取り「ルフィ」と名乗って特殊詐欺や強盗の指示を出した。職員を使い走りさせ自由な外出以外何でも手に入れていたとか。こんな連中の身柄移送のため警視庁は約15人の捜査員を派遣したという。
その航空運賃はどこから出るのか。容疑者たちには自費で払わせたいものだが、それが強奪した金では話にならない。スマホの解析など難しい捜査になりそうだが、今村ら容疑者たちの悪事は一つ残らず洗い出し、重い刑罰を与えてもらいたい。(今村忠)
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