シート打撃で阪神・ノイジー(右)を抑えた西勇=宜野座村野球場(撮影・水島啓輔) 阪神春季キャンプ(7日、沖縄・宜野座)阪神・西勇輝投手(32)は志願でシート打撃に登板し、打者4人をパーフェクト。3年前から16%増の筋肉量に「ビッグ、ビッグ、ビッグ」とご機嫌だった。
宜野座のマウンドに一番乗りしたのは、チーム最年長の西勇だった。昨年は2月19日にシート打撃初登板。2023年は志願して「2・7」だった。力強い球で打者4人を完全に封じ、充実感を漂わせた。
「感覚はよかった。最大筋力(筋肉量)を上げてからどう変わったか知るために、実戦に近い投げ方でどれくらいスピードとか、腕の振り、(球の)回転数が変わったかを確かめたかった」
初の実戦形式で貫禄を見せた。まずは糸原を初球の直球で三邪飛、高山を二ゴロに打ち取る順調な滑り出し。2巡目の近本も低めに集めて二ゴロ、ノイジーも真っすぐで投ゴロに抑えてわずか10球で4人を料理した。
シート打撃に登板する阪神・西勇=宜野座村野球場(撮影・松永渉平)「(志願かと問われて)そうそう。この年齢やし。筋肉量も減ってくるし、出力も下がってきて、真っすぐのスピードが来ないというのはよくある」
肉体改造に着手した。3年前まではウエートトレのレッグプレスで200キロが限界だったが、今では370キロ。アスリートの平均値を大きく下回っていた筋肉量は16%もアップ。「平均になっただけ」と謙遜しながらも「ビッグ、ビッグ、ビッグ。投げ込みで疲れなくなった。前まで(力感を)6、7割で投げていたのが3割くらいになった」と手応えを語った。
「年齢を重ねてけがをしたら終わりなんで。だから細かく丁寧に、毎日朝から晩まで治療しながら、考えながら自分が決めたことをやっていくことが大事」
昨季は9勝9敗ながら防御率はセ・リーグ2位の2・18。新たに4年契約を結んで迎えたプロ15年目の今年も先発の柱として虎を支える。パワーアップした西勇が〝アレ〟のキーマンだ。(織原祥平)
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