「笑点」の新・大喜利メンバーに決まった春風亭一之輔 落語家の春風亭一之輔(45)が日本テレビ系人気演芸番組「笑点」(日曜後5・30)の大喜利新レギュラーメンバーに選ばれ、5日の同番組でお披露目された。昨年9月に72歳で亡くなった落語家、三遊亭円楽さんの後任で、「自分でもちょっと驚いておりますけれども、程よく力を抜いて頑張っていきたい」と気合十分。昨年加入した桂宮治(46)より1歳若い最年少メンバーが、老舗番組に新〝風〟を吹き込む。
大喜利メンバーの下段左から林家木久扇、春風亭昇太、三遊亭好楽、上段左から桂宮治、林家たい平、三遊亭小遊三、春風亭一之輔、山田隆夫大喜利の新メンバーがついに決まった。
〝座布団争い〟を制したのは、いま最もチケットが取れない落語家と評される一之輔。大きな拍手に迎えられ、黒い紋付きはかまで現れると、「はい、私です私」とポツリ。すかさず隣の林家たい平(58)から「第一声が小さいな」とツッコまれた。
だが、いざ大喜利になり、〝一之輔が新メンバーになった理由〟のお題が出されると、「(林家)木久扇師匠をトイレに連れて行く人がいないから」と持ち味の毒舌全開。さらに「日テレの偉い人が『半年頑張れば司会にしてやる』といったから」と、司会の春風亭昇太(63)をイジるなど〝舌好調〟だ。
2001年に春風亭一朝に入門し、12年に単独21人抜きでの真打昇進を決めた一之輔は、人間国宝の故・柳家小三治さんが「久々の本物」と認めた実力者。年間約900席の高座に上がり、ドラマ、ラジオなどにも出演する超人気者でもある。
多忙のためレギュラー出演は難しいとみられていたが、「『笑点』をきっかけに私を知ってくださった方が落語会や寄席を見に行きたいという気持ちになってくれれば」と覚悟を決めた。
新メンバーに選ばれたことは家族にも内緒にしていたといい、同番組の収録に出向く際は「(子供たちに)お父さんは老人ホームで落語をやりに行くと嘘をついてきた。でも、あながち嘘ではなかった」とニヤリ。
「笑点」に続けて放送された「真相報道バンキシャ!」(日曜後6・0)にも出演し、大喜利の感想を聞かれると「戦場ですね。なめてました…。もうちょっと堂々とやりたい」と辛口採点で締めくくった。着物の色はまだ決まっておらず、今後の「笑点」でお披露目される予定だ。
昨年加入した桂宮治とは大の仲良しであり、ライバルでもある。一之輔の加入で、番組はさらに盛り上がりそうだ。
■春風亭 一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ) 1978(昭和53)年1月28日生まれ、45歳。千葉県出身。小学校で落語クラブに入り、全校生徒の前で演目「弥次郎」を披露。1997年に日本大学芸術学部放送学科に入学し、立川志らく(59)らが在籍した落語研究会に所属。2001年春風亭一朝(72)に入門すると、同年7月に前座となり、04年に二ツ目へ昇進し「一之輔」と改名。同年に結婚し現在は3児の父。12年3月に真打昇進を果たした。
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