キャンプイン当日、阪神・岡田監督、今岡コーチの前で打撃練習を行う佐藤輝 沖縄滞在24時間あまり。早速、阪神・岡田監督から辛辣なコメントが飛び出した。「俺らが言うてることと逆行するからな。はっきり言って」。15年ぶりの古巣での2月1日。昨年秋季キャンプ以来の再会に「ある程度はやってきたんじゃないかな」とナインのオフの過ごし方に及第点を与える一方で佐藤輝に関しては、言葉を選びながら苦言を呈した。ホンネが滲み出ていた。翌日の「ひと安心」のフレーズに、こちらも安堵したが…。やっぱり、この2人からは目が離せない。佐藤輝明という阪神の歴史を塗り替える可能性を秘めた打者を手中に収められるか。改めて、今季の焦点が垣間見えた。
キャンプイン当日、取材を受ける阪神・岡田監督プロ野球関係者の「正月」と呼ばれる2・1。指揮官が見守る前で、フリー打撃を行った佐藤輝の柵越えはゼロに終わった。問題は数字ではない。打つポイントが気になった。昨年の秋季キャンプから「ポイントを前にして打つ」との方針を出した。本人の意思は別にして、理解しているとは映らなかった。理由はキャンプ前の1月に行ったソフトバンク・柳田との合同自主トレにもある、と判断した。「柳田と一緒にやってたからなあ。だから、俺らが言うてることと逆行するからな。はっきり言って」。冒頭のコメントが飛び出したわけ。
本人の立場を配慮して、柔らかい表現を選んだのだと思う。ボールを呼び込んで、白球を潰すようにして打つ柳田と岡田監督が求める理想とは違う。どちらも正解。要は本人に合っているかどうか。食事やトレーニング方法など柳田と一緒に汗を流す収穫はある。わかった上での発言だと思う。矢野政権時では浴びたことのない言葉の濁流だった。
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